オキザヨリ市場に出回らないレアな魚料理が堪能できます

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オキザヨリ

(2016/04/27更新)

「魚類分類の目は銀家系のように広大ですよ」とは、友人の小西英人さんの弁。大御所のスズキ目しかり、ダツ目だってメダカ、サヨリ、サンマなどが入り乱れ、魚類図鑑を眺めたとたん閉じてしまいそうになる。科になると、ちょっと見通しがいい。
ダツ目ダツ科には6種がいて、オキザヨリは最大で1メートルを超える。どう猛なイメージのダツにあってサヨリの名がつくが、オキザヨリは恐い魚だ。光りに突進する性質があり、夜間のダイバーがゴーグルごと眼球をやられる。想像しただけで、あぁイヤだイヤだ!!!
漁場が夏枯れの季節、オキザヨリは品川『あじろ定置網』店に入荷する。恐ろしさを説明しながら嘴に触れさせると、どの客も声が止まる。鋭くて固い凶器はずっしりとして、イワシやサンマと同じ魚類とは思えない。そして誰もが、恐る恐る「食べて見ようか…」と言う。
オープンカウンターに身を乗り出して、開かれた腹や胃の内容物をのぞき込む。海から陸へあがったほ乳類は浮き袋を肺に進化させたというが、オキザヨリの浮き袋はまさに「肺」であった。
三枚に下ろすと、緑色をした骨があらわれる。珍しいことではない、アナハゼ類やサンマやサヨリの骨も、緑色をしていることがある。
引き締まった身も、ガラスのように青く澄んでいる。どう猛な顔つきに似合わず、ほんわかとした甘みが舌にのる。人気メニューの、お任せ握り5カン(600円)に入れても人気であった。
丸太のような頭部は、大きく落として塩焼きにする。4~5人なら、嬉しい酒の肴だ。オキザヨリの顔を見つめながらは、さぞ酒も進んだに違いない。青い背骨だけが、勇ましく残っている。